Cat Casa 清瀬

Cat Casa(キャットカーサ)清瀬に込めた思い

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「猫と暮らすための家」作りました!

気持ちのよい陽だまりの中で、猫は広いキャットステップでお昼寝したり、ぴょんぴょん登って、キャットウォークを駆け回ったり、くつろいだり。狭いところが大好きな猫のための猫だまりBoxから顔を出して、飼い主のすることを眺めていたり。心地好さそうな猫の顔を眺めている飼い主もしあわせな気持ちになれる。

猫が楽しく暮らせる家は、飼い主にとっても居心地よくしあわせに暮らせる家だと思います。

初めまして。 私は東京都、清瀬市にある猫専用アパート「Cat Casa 清瀬」を営む、水野直子と申します。現在は夫と猫5匹と暮らしています。「猫視点、飼い主視点で、猫好きの大家にしか作れない家を作ろう!」という思いを込めて、「Cat Casa(キャットカーサ)」という名前をアパートにつけました。

私は小さな頃から、ずっと猫のいる家で育ちました。実家の猫たちは、私や姉が拾ってきた捨て猫だったり、貰った子であったり、庭に来てごはんを食べに来たついでに家の中で昼寝をしていく猫までさまざま。昔のことでしたから、飼い猫も気ままに外に遊びに行っては、ネズミや鳥、トカゲなどを獲ってきては家に持ち帰り、朝起きたら枕元にトカゲの死体が置かれていて大騒ぎしたり。夜は兄姉と誰が今日猫と寝るかでジャンケンする(もっとも一緒に寝てくれるのは最初だけで、猫たちは寝たい場所で寝ていましたが)。猫がいつも側にいる、猫たちとの暮らしを当たり前と思っていたのです。

やがて親元から独立し、一人暮らしを始めようとしたとき、「猫と暮らす」ことが、こんなにも難しいことであったかと、私は初めて気づいたのです。

まず、ペット可の賃貸物件自体の数が少ない。またペット可のところは敷金が2ヶ月だったり3ヶ月だったり、クリーニング代もがっちり取られたりと、家を借りるのにかかるお金が高いということ。そして駅からかなり遠い物件が多いということでした。また、犬はいいけれど、猫はダメ、という賃貸が本当に多いのです。当時の私の収入では、希望する猫と暮らせる部屋は、まだまだ敷居が高かったのです。

そんな私が、やっと猫と暮らすことができたのは、以前よりもう少しだけ稼げるようになり、ペット可の家に移り住むことができるようになってから。ひとり暮らしを始めてから、また猫との暮らしができるようになるまで、実に14年の月日が経っていたのです。

今の家に引っ越してから飼い出した猫は1匹、1匹と増えていき、今では14歳のふうちゃん、花ちゃんを筆頭に、12歳のちゃんすけ、9歳のててぃん、3歳のケッタと、5匹の猫と暮らしています。

父から継いだアパートに空室が出たとき、まず空いた部屋から「猫を飼う、またはこれから飼いたい人のための部屋を作ろう! そしていずれはすべて猫アパートメントにして、猫好きの入居者同士が集い、コミュニケーションを楽しむことができて、留守のときはお互いにキャットシッターしあえる。そんなソーシャルアパートメントにしよう!」と思いました。

そこで、西武池袋線「清瀬駅」から徒歩3分(池袋駅までは準急で23分、ひばりが丘で急行に乗り換えれば18分の近さです)、近所にはコンビニ、大手スーパー、ドラッグストア、飲食店などがある便利な立地を生かし、学生さんから社会人まで、誰でも猫と飼い主が快適に暮らせる部屋を、低い初期費用で提供できるものを作ることにしたのです。

ペットを飼える家に移り住んですぐさま飼ったふうちゃん(右)、ちゃんすけくん(左)

ペット可住宅=猫と飼い主に優しい家ではない!

私が今住んでいるマンションは分譲のペット可マンションですが、それはイコールペット仕様ということではありません。

初めて室内飼いで飼った猫、ふうちゃんはそれは可愛くて、そして今まで飼ったどの猫よりもアクティブでした。暴れん坊のふうちゃんによる、家の中の破壊活動のあまりの凄さに私は驚愕したものです。新築の家は、あれよあれよという間に壁紙は下地が見えるほど引っ掻かれてボロボロ、障子や襖もバリバリに破かれ、フローリングは傷だらけ。塗装は剥げる。そして築2年で、誰も「新築?」と聞いてくれないくらいの有様になってしまったのでした。また、クローゼットの中で遊びたい猫が、クローゼットの開け方をマスターしてしまい服が毛まみれになったり粗相されてしまった、なんてこともありました。

分譲時に貼られていた壁紙も床も、猫を飼うのには適さない素材だったと気がついたのは、猫と暮らし始めてからでした。あまりの荒れっぷりに、リフォーム会社をやっている友人に、猫が一番爪とぎをする場所に、少しだけペット用の壁紙を一ヶ月程貼って引っ掻かれないかテスト。大丈夫なのを確認してから家中の壁紙を張り替えたり、住み始めてしまって大量の荷物がある中でフローリングをコーティングしてもらったり。障子は猫が爪を立てることができないプラスチック製の障子にリフォームしました。

キャットタワーで遊んだり、くつろぐててぃん(上)と子猫のときのケッタ(下)。みんな高いところが大好き!

また、単にペット可住宅とうたっていても、それは猫にとって安全な家でもありませんでした。洗濯物を干している間にするりと私の横をすりぬけ、ベランダに出てしまったふうちゃんに気がつかず、窓を閉めてしまったものだからさあ大変。何とふうちゃんは、3階下のお宅のルーフバルコニーに落ちてしまったのです。しばらくしてふうちゃんが家にいないことに気づいて、あちこち探し、最後にベランダから下を覗いたら、3階下の部屋のベランダでふうちゃんがうずくまっているではないですか。顔面蒼白になり、すぐ下のお宅に謝ってふうちゃんを引き取ってきましたが、彼女が両前脚骨折の大怪我を負ってしまったのはこのためです。3階下のお宅ではなく、もし10階下まで落ちいたら、ふうちゃんは間違いなく死んでいたでしょう。ベランダに猫落下防止策をしていなかった、私のミスでした。実際、マンションやアパートのベランダから落ちて大怪我をしたり、そのまま行方不明になってしまう猫は多く、何の対策もしていないベランダは、猫にとって非常に危険な場所になってしまうのです。

人間も猫も暮らしやすい部屋とは、猫が安全に楽しく暮らせ、飼い主も家を破壊されず、猫に入られたくない場所には入れない対策をしてあり、なおかつ掃除が楽であることを考えた部屋だと思います。

一般的な賃貸のペット可物件は、人間が住むことは想定していても、猫が住むことは想定せず、単にペット可とうたったほうが客付きがいいから、という大家側の事情だけで出ている部屋が残念ながら圧倒的に多いのです。

もちろん、猫仕様の設備を整えた猫専用リフォームをした物件や、猫付きマンション、猫付きシェアハウス、または猫を連れて入れるシェアハウスも最近では見かけるようになりましたが、残念ながらごくごく少数なのが現状です。

 

Cat Casaの猫と快適に暮らすための工夫4つ

うちの猫たちのやりたい放題のイタズラや家の破壊活動、危険行動を通して、猫がやりがちなことはだいたいはわかるようになりました。そこで、私はうちの猫たちが教えてくれたことを生かして、「猫も飼い主も毎日楽しく快適に安全に、しあわせに暮らせる部屋が作りたい」と思ったのです。

猫のシルエットをワンポイントに入れた表札

アパートの表札には、猫のシルエットをワンポイントに入れました

猫専用アパートメントにリフォームするにあたってこだわったことは、以下の4つです。

1.猫の粗相もさっと拭き取れて傷がつかない床

ペット可をうたっている賃貸物件でも、コーティングをして傷や汚れ対策をしているフローリングの部屋は稀です。我が家のフローリングも猫の爪跡やゲロを吐いた跡が残り、ボロボロに。そこで、猫が粗相してもサッと拭き取れて掃除が楽で丈夫な店舗用クッションフロアやフロアタイルを床に敷きました。猫たちが毎日大運動会をしても傷や汚れを気にせず、住んでいただけます。

床は猫の爪跡がつかず、丈夫で掃除が楽な店舗用フロアタイルやクッションフロアを使用しています。部屋全体に猫が喜ぶキャットウォークもついています!

2.猫が開けることができない扉

大事な荷物は、猫が開けることができない仕様のクローゼットへ

可愛い自分の猫でも、クローゼットや収納の中で遊ばれてしまうと、服や荷物が毛まみれになって、ちょっと困りますよね。普通のドアノブだと、少し器用な猫ならぴょんと飛んでノブに体重をかけて簡単に開けてしまいます。うちでは5匹中3匹がドアノブ開けの名手です。時にはクローゼットや押し入れの中で粗相されてしまったことも。そんな経験から、猫アパートメントでは、猫が絶対に開けられない折戸をつけました。大切な荷物や洋服を、猫の毛や汚れから守ります。

 


3.猫がバルコニーに万一出ても安全な鳩よけネット

2Fには、猫がバルコニーに万一出ても安全な鳩よけネットを張っています

1Fのお部屋は、猫を遊ばせることができる専用庭付きです。

季節の良い時は、小さなテーブルとチェアを庭に出せば猫と一緒にティータイムやお食事が楽しめます

 

1Fは猫が部屋と専用庭を自由に行き来でき、遊ぶことができる仕様です。

2Fのバルコニーは基本的に猫禁止ですが、人間がベランダに出た時に、するっと一緒に出てしまうこともあると思います。猫落下防止や行方不明になることを避けるために、バルコニー全体を鳩よけネットで囲っています。


4.猫が喜ぶ設備満載!

ケッタ

隠れるのが好きな猫のための「猫だまりBOX」

2匹

キャットステップは、猫が上で眠ったりくつろいだりするのに十分な広さ

キャットウォークの上で運動会もできる

キャットウォークの上で運動会もできる

猫はキャットドアを通って、隣の部屋のキャットウォークに行くことができる

 


平面の運動より、高いところに飛び乗ったりの縦の運動が必要な猫のために、キャットステップや部屋全体をぐるりと囲んだキャットウォークを作りました。猫たちはぴょんぴょんとキャットステップを上がって、高いところを歩いたり走ったり。狭いところが好きな猫の習性を考えて、猫だまりBOXも設置しています。猫たちが下や外の景色を見て楽しそうにくつろいでいるところを見ると、飼い主も幸せな気持ちになれるはず。

5.住人同士の交流会も開催

年に1、2回、大家主催で、ご入居者様たちを集めての交流会も開催しています。猫お茶会、猫おちゃけ会、猫鍋新年会などなど。

住人同士が仲良くなることで、お互い情報交換したり、留守の時はキャットシッターをしあったりと、猫が結んだご縁で、住人同士が素敵な関係を築いて繋がっていける、猫ソーシャルアパートメントを目指しています。

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Cat Casa清瀬、猫と飼い主様のためのお部屋です!

Cat Casa 清瀬

猫と暮らすためのアパートメント「Cat Casa 清瀬」は、ご入居者様を募集中です。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。


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コメント

  1. 石川千春 より:

    はじめまして50歳代の主婦です。先月3年9か月一緒に暮らした保護猫を亡くしてから、色々な方の猫ちゃんに対する思いを読ませて頂いております。こちらへは、暮れに保護した猫の為、キャットウォーク等を勉強しようと探してましたら、猫専用アパートメントのインテリアや作りが素敵で、CS放送の「猫ヘルパー」に出てくるアメリカのおうちのようで日本にも作ってらっしゃる方がおられるんだと感心しておりましたら、こちらに「猫まみれの日々」を見つけ読ませて頂きました。

    そうだったのですか~純血種の猫ちゃんにはそんな悲しい現実があったなんて。人間の欲は恐ろしいです。ちゃんすけちゃんの愛らしいお顔を拝見して涙が止まりません。
    我が家の亡くなった保護猫も家の前にうずくまっていたペルシャ猫でした。ずっと元気でしたが、最後、風邪をこじらせてしまったようでしたが、頼りない獣医師で死因はわからないと言っていました。

    うちは、年寄りのトイ・プードルがいて猫は飼った事がなく、警察署に預かってもらいながら飼い主さんを探しましたが見つからず、うちで飼う事にしました。
    大人しく手のかからない2,5kg位しかない小柄な男の子でしたがミーと名付けました。年寄りだったのか来たとき歯が3本しかなくすぐまた2本抜けて最後は1本でしたが、歯茎でつぶしていたのか、ドライフードが好きで一生懸命食べていました。
    人なつっこい子ではなかったので、最初はどうなる事かと思いましたが、徐々に私達家族4人に慣れてきて、朝「おはよう」と声をかけると「ニャ」と返してくれて、夜は夫と一緒に寝るまでになり、すっかり家族の一員になって、彼がいなくなるなんて考えてもいませんでした。

    クシャミが出て鼻血が出たので、急いで獣医師に診せましたが、触診も検査もせず、点鼻薬と点滴してましたが、全くよくならず、後から知人に、何のウィルスか検査して特定しなければ、合う薬はわからないのでは?と言われ、獣医師を変えればよかったと後悔しております。

    亡くなって初めてこどもを亡くしたように毎日悲しくて辛い日々です。泣かない日はありません。
    目が釣り目で目付きがよくないのですが、その仏頂面で、ごはんを待っていたり、お布団を敷くのを待っていたり、甘えて頭でなでてくれと押してきたりする姿が愛おしくて可愛くて、いつの間にか私のすべてになっていました。この気持ちは飼った方でないとわかって頂けないと思います。
    もうあの子に逢えない触れないあの子と見つめ合う事が出来ないと思うと頭がおかしくなりそうです。
    家族は夫と息子達~男ばかりで、それなりに辛そうでしたが、私のこの辛い気持ちほどではないと思います。
    こちらに書かれていた純血種の猫ちゃんの事情もわかりましたし、私も保護猫を飼った事で、色々調べたりボランティアの人に話を聞いたりして、ペットショップ等はない方がよいと思ってました。世界規模で一匹でも不幸な子を減らしたいと思い、動物愛護関連の記事を読み必要なら署名もしております。
    今度の日曜日は49日の法要がありますが、私はミーとずっと一緒にいるつもりです。

    1. 水野 直子 より:

      ミーちゃんのこと、お悔やみ申し上げます。
      愛猫を見送るのは、辛いことですね。私も今でも、ちゃんすけがいないのが寂しく、無意識に家の中で姿を探してしまいます。

      鼻血が出て…、という症状は私もうちの猫たちで見たことがないので、ミーちゃんが何の病気だったのかわからないですが、獣医師には、経験を頼りに必要な検査をしないで、勘で治療をする先生がいますので、本当にその病気に合った治療ならいいのですが、そうでなかった場合、命に関わることにもなってしまうのだと思います。

      私はアパートを猫仕様にリフォームするにあたって、ご自宅中にキャットウォークを張り巡らせたお宅を見せて参考にさせていただいたのですが、キャットウォークがあると、猫は上、人間は下と住み分けができ、スペースを倍広く使えて、そのお宅のネコちゃんたちがいかにものびのびと暮らしているのがいいと思いました。うちの猫アパートが、石川様のご参考になれば幸いです。

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